楽天の安樂智大投手のパワハラ問題について、田中将大投手が12月1日に自身のX(旧Twitter)にて初めて言及し、「率先して注意すべきであった」「自分もチームの年長者として、意識が甘かった」と謝罪しました。
非難の矛先が向かっていた中での謝罪 ~SNSの反応~
パワハラ問題が浮上し報道された際、
- 「チームメイト・スタッフらは安楽投手の暴走を抑制していなかったの?」
- 同じ投手で先輩の田中将大投手は止めなかったの?関与してたの?」
と田中将大投手を含むチーム関係者の関与についての疑問の声が多くありました。
その後球団が行った選手・関係者に対するアンケート調査において、「パワハラの現場に田中投手も居合わせていた」「田中投手も止めないどころか一緒に笑っていた」などの証言があったようです。
確固たる実績のある「チームの顔」であり、年長者でもある田中投手に非難の矛先が向かう中、田中投手自らが謝罪投稿する流れとなりました。
この度は皆様にご心配をおかけし、申し訳ございません。
— 田中将大🦂/MASAHIRO TANAKA (@t_masahiro18) December 1, 2023
ハラスメントは許されないことです。球団のみならず、 自分もチームの年長者として、もっと後輩たちの様子に気を配り、気軽に相談され、問題があれば率先して注意すべきであった、意識が甘かったと反省しています。…
この田中投手の謝罪投稿に対するSNSの反応を見ると、田中投手を擁護・応援する声とパワハラを防げなかった事に対する失望の声とが混在している状況でした。
「反省して頑張ってほしい」と応援する声が多かったのが意外な印象です(個人的感想ですが)。
失望する声があるのも事実ですが、やはり応援してくれるファンは多いのですね。
それだけファンに愛されている球団であるだけに、やはり今回のパワハラ問題は悲しいですよね。
パワハラを助長させた要因は何?
安楽投手のパワハラ暴走をなぜ防げなかったのでしょうか?
田中投手をはじめとしたチームメイト・コーチ陣ら球団関係者は何もしなかったのでしょうか?
安楽投手のパワハラを助長させた要因について、複数の選手や記者らの証言・指摘があるようです。
- 「横暴がエスカレートしたのは(安楽が)1軍で成績を残して稼ぐようになってからでしょうが、田中が楽天に復帰したことも影響している。レジェンドに近づけない若手ばかりの中、安楽は田中に近づいて行った。田中としても、そういう選手は少ないので可愛がるようになった。数少ない田中派の安楽は、虎の威を借る狐となって悪態が加速し、被害を被る若手は偉大な大先輩の影がチラついてものを言いづらくなってしまったところはある」
- 「練習中に後輩に高圧的に絡んでから『そうですよね、将大さん?』と巻き込み、一緒になってイジルのが定番になったようです。」
- 「去年あたりから安楽と田中さんを“セット”で敬遠する後輩が激増した。」
- 「逆立ちさせてズボンとパンツを脱がせた場面には多くの選手やスタッフが居合わせていた。周囲だけでなく脱がされた本人も笑っていたが、(本人が)球団に訴えたということは、空気を壊したくなくて、(被害者本人は)無理矢理笑っていたということかもしれない」
- 「ウチのベテランはそういう場面で我関せずの立場をとりがちだが、田中(将大)さんは乗ってしまうタイプ。チーム一の実力者が乗れば安楽も『あ、こういう立ち振る舞いでOKなんだ』と勘違いするし、暴走する一因になったと思う」
証言内容を見る限りは、やはり田中投手も無関係ではなかった、と見るのが自然でしょう。
もちろん田中投手だけではなく、田中投手を含む球団関係者に責任があることは言うまでもありません。
しかし、その中でも球団の顔である田中投手には、年長者であり同じ投手として安楽投手に慕われてた立場でもあることから、率先して安楽投手の暴走を諭してほしかったですね。
日米通算200勝目前 来季への影響は?
田中投手の来季の契約更改への影響はあるのでしょうか?また、日米通算200勝もあと3勝ですが、何か影響はあるのでしょうか?
今季の年俸・戦績と来季の契約交渉
- 1年契約 4億7500万円(昨季9億円から▲4億2500万)
- 7勝11敗
- 防御率4.91
減俸となった今季は残念ながら7勝11敗と戦績で終わりました。
10月下旬には右ひじのクリーニング手術を行い復権を目指す構えですが衰えは否めません。
球団は2億5000万円前後の金額提示をしていたようですが折り合っていないようです。
そんな状況下に今回のパワハラ問題の関連性が明るみになったため、球団側からは田中投手はじめ関係者(選手・首脳陣)に何かしらのペナルティが加わる可能性も出てくるかもしれません。
日米通算200勝まであと3勝もパワハラ問題が水を差す
球団としてはあと3勝に差し迫った田中投手の日米通算200勝を盛り上げたいところでありました。
しかし、田中投手もパワハラ問題と無関係ではなかったことから、一部メディアでは“退団”の可能性を示唆する声も挙がっています。
退団がなく来季も契約継続したとしても、今後田中投手が登板する度に「パワハラ問題」がチラつくことは避けられなさそうです。
来季は田中投手の登板に関わらずパワハラ問題が脳裏をよぎりながら応援する流れになりそうです。
まとめ ~改善への期待~
今回のパワハラ問題が来季の球団運営、ファンの試合観戦に影響することは間違いなさそうです。
しかし、今回の球団側のパワハラ問題に対する対応はかなり迅速で、真摯な姿勢が伺えることも一定の評価を受けています。
パワハラ問題を機に、球団内ひいては野球界全体にはびこる悪しき慣習・膿を出し切り、プロ野球がクリーンになることを切に望みます。
コメント