日本テレビのチャリティー番組『24時間テレビ』の寄付金を系列局である日本海テレビの経営戦略局長だった田村昌宏氏(53)が、10年間にわたって1000万円以上を着服していたことが発覚し、怒りの声が爆発しています。
番組の打切りを求む声が多く、最近の24時間テレビの世間の評判を鑑みて、当番組が打切り確定となる理由について、整理しました。
打切りを求む声多数!そもそも昔から多かった!?
今回の寄付金着服事件を受けて、番組打切りを求む声が多くあがっています。世論のバロメーターと言える「ガルちゃん」においても「日本テレビ系列局幹部が「24時間テレビ」寄付金264万円を着服 番組存続問われる事態に」の題目トピがたち、番組打切りを求む声が多くありました。
SNSのX(旧ツイッター)においても『24時間テレビ オワコン』で検索すると、古いものでは2011年から「24時間テレビはオワコンだろ」と指摘する声もありました。
「24時間テレビ」がオワコンと評判が良くなかった理由は何でしょうか?簡単にまとめてみました。
24時間テレビの評判
SNS等で24時間テレビの評判についてまとめてみると下記内容になります。
- ジャニーズの宣伝番組でおなかいっぱい。ジャニオタしか見んだろ。
- チャリティーとかいいながらタレントに高いギャラ払ってるの意味不明
募金額から払ってるんじゃないの? - 障がい者に色々チャレンジさせる必要ある?あからさまな「お涙頂戴」の感動演出を見せられても見てて冷める。
- 24時間マラソンする意味がそもそも分からん。
- 寄付金は何に使ってるのか分からん。着服されてたりしない?
正直批判的な内容ばかりであり、有意義であるという声はありませんでした。。。
調べ方の問題もあるかもしれませんが、パッと調べても批判的な声が多く挙がっている、ということはそれが事実なのでしょう。
打切り確定の5つの理由
24時間テレビの評判をまとめてみると、評判自体がずばり打切り確定の理由に足るものであると言えます。。。具体的に見ていきましょう。
①ジャニーズ問題(多用しすぎ問題と性加害問題)
ジャニーズタレント多用問題(癒着?)
24時間テレビは毎年恒例行事としてTVでお祭り的に放送され、お約束的にジャニーズタレントがメインパーソナリティとして選出されていました。
直近の視聴率推移とメインパーソナリティをまとめてみましたが、毎年必ずジャニーズタレントが出演しています。視聴率も下降傾向があると言えます。
視聴率低迷の理由として、昨今の「TV離れ」の影響も多分にあるでしょうが(そもそもTV番組を見ない)、こと24時間テレビに関して言えば、上述の通り不評が目立ち、好意的に見られていないことも影響していそうです。
ジャニー喜多川氏による性加害問題
ジャニー喜多川氏の所属タレントに対する性加害問題が発覚し、TV局・スポンサーのジャニーズ離れが加速化しております。所属タレントの脱退・独立する動きにも加速がかかっていいます。
今後従前のようにジャニーズタレントを使うことは世間体的に難しくなるため、打切りとなる可能性は大きそうです。
②ギャラ問題(2013年と2018年に話題に)
2013年の『フラッシュ』報
チャリティ番組である24時間テレビのギャラについて、「日テレ側は、あくまで『出演者はノーギャラ』というスタンスを謳っていました。
しかし2013年、『フラッシュ』(光文社)が各出演者のギャラを暴露する記事を掲載し、ネット上は大荒れになりました。
メインパーソナリティを担当した嵐のギャラが5000万円、マラソンランナーを努めた森三中・大島美幸が1000万円、上戸彩と羽鳥慎一がそれぞれ500万円と、具体的な金額が報じられ、批判が殺到しました。
2018年の『文春』報
チャリティランナーを担当したANZEN漫才・みやぞんの“ギャラ総額”が2000万円だと、「週刊文春」で報じられ、SNSで批判の声が多く挙がりました。
チャリティで募金をしておいて多額のお金がタレントに支払われているとの報道で、チャリティを目的とした24時間テレビの存在意義を疑う声が多くあがるようになりました。
③感動の押売りな”感動ポルノ”でおなかいっぱい
近年、同番組における障害者への演出に対し「感動ポルノ(健常者に勇気や希望を与えるための道具)ではないか?」という声も多くありました。
2016年に24時間テレビの裏番組として放送された『バリバラ』(NHK Eテレ)において「検証!『障害者×感動』の方程式」がテーマに掲げられました。表番組たる本家:24時間テレビを「感動ポルノ」と皮肉に扱った内容が大きな話題を呼びました。
感動ポルノ(かんどうポルノ、英語: Inspiration porn) とは、主に身体障害者が健常者に同情・感動をもたらすコンテンツとして消費されることを批判的に表した言葉。特に、「まじめで頑張り屋」など特定のステレオタイプなイメージを押し付けられた障害者や、余命宣告者などの同情を誘いやすい立場の人を用いて視聴者を感動させようとする「お涙頂戴」のコンテンツがこのように呼ばれる。
wikipedia『感動ポルノ』
感動ポルノとして騒がれるきっかけとなったのは2016年の放送の「両足マヒになんて負けない! 少年と家族が挑む富士登山」という企画です。
当企画は転落事故が原因で下半身不随になった12歳の少年が(リハビリによって杖を使えば歩けるようになった)、父親・母親・弟と浜口京子のサポートを受けながら富士山登頂を目指す、という内容でした。
登頂した少年は疲労困憊となり、「無理に頑張らせすぎでは?」「もはや虐待なのでは?」と視聴者から大ブーイングが巻き起こったようです。
④感動を過剰演出するマラソンの意義に疑問
チャリティマラソンの意義・意味を問う声も多く挙がっていました。
2013年森三中・大島美幸の「徒歩9時間」疑惑
2013年放送回の森三中・大島美幸のマラソンでは、このマラソンのために88キロあった体重を71キロまで落として臨みました。
放映時間にこそ間に合わなかったものの無事ゴールし、祝福の雨嵐となったものの、番組中からスタート時点が判明するやゴールの日本武道館までの走行距離が48㎞の距離しかないことが発覚し、「徒歩9時間」コースなのでは?との疑惑があがりました。
2023年 『FNS 27時間』100キロサバイバルマラソンによる茶番の暴露
2023年7月放送のフジテレビ系の27時間テレビにおいて、「100キロの道のりを、必要以上に休憩時間を取らずに走った場合、いったいいつゴールできるのか?」を有名人ランナーが検証する内容が放送され、16、17時間で完走するかランナーが続出し話題を呼びました。
ランナーは先導車を追いかける形で走り、引き離されてペースランナーたる「鬼」に追い越されると脱落、というルールでした。そして終盤は先導車が外れて、最後まで行き残ったランナーが自分のペースで走り順位を競う、という内容でした。
結果的に『27時間テレビ』で16、17時間くらいで走り切るランナーが続出したため、24時間かけて100キロ完走する『24時間テレビ』のマラソン企画が“終了ギリギリに完走するよう過剰に演出されている”として「茶番」であった、といった意見が多く出ました。
優勝しました🥇 僕だけではなく、壮絶な18人のドラマが生まれた100km。一人一人が主人公でした。97kmまではJヴィレッジの強烈な数々の坂と闘いながらお互いを鼓舞し、身体と精神が限界をこえても、皆がいたから切れたフィニッシュテープでした。感謝です。今日のノンストップ!で報告します🏃🏻♂️ pic.twitter.com/TAQZxFp2Ms
— ハリー杉山 (@harrysugiyama) July 23, 2023
⑤寄付金の用途がそもそも曖昧という声もあった
ガルちゃんやX等のSNSでは寄付金の使徒用途を不安視する声が少なからず上がっていました。
- 募金の使途用途が不明。ちゃんとした使われ方しているのか不安
- 今の時代、募金の仕方も様々。昔ながらのTV番組での募金の集金力・意義ってなんなの?
- タレントのギャラに使われてるんじゃないの?視聴者を“金づる”として捉えてるとしたら馬鹿にしている。
今回幹部による寄付金着服事件が発覚し、チャリティを募る番組の正統性そのものが否定される事態となりました。打切りの声が多かったものが、当事件が打切りを確定化させたと見るのが自然と言えましょう。
まとめ
24時間テレビをめぐる評判をまとめましたが、打切りとする充分な理由がありそうですね。今回の寄付金着服事件は番組の正統性そのものを否定する重要な事件となり、打切りを確定させたと見るのが自然かと思います。
来年2024年に24時間テレビをするのか、日テレの動きに注目です。
コメント